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生成AI活用事例での登壇|AI活用の現場と政策の最前線を学ぶ

  • kensouplus
  • 10月23日
  • 読了時間: 5分

はじめに


 金沢青年会議所(金沢JC)様の例会に講師として登壇する機会をいただきました。テーマは「AI活用の実践と未来」。

 衆議院議員で自民党AIPT事務局長のご経験のある小森卓郎様とご一緒に、AIの現場活用と国の政策方針について語り合いました。


 会場には、製造業や建設業、サービス業など多様な業種の経営者が集まり、「AIって本当に使えるの?」「AIはなんだか怖い」といった率直な声を伺いました。

 この記事では、当日の内容をわかりやすく要点を絞りお届けいたします。



今日のハイライト


  • 小森議員が語る日本のAI戦略:「世界一AIフレンドリーな国」を目指し、ソフトロー主体+最小限のハードロー規制という第3の道を推進中

  • 製造現場での実例:塗装工程にAIを導入し、コスト削減と環境負荷低減を同時達成

  • 現場の変化:「AIなんて…」と懐疑的だった職人が、協力してくれるようになった経緯

  • AIを現場に根付かせる3つのコツ:小さく始めて楽しむこと。最後は人がチェックする

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小森議員が示す「日本のAI政策」の全体像


世界一AIフレンドリーな国へ


 小森議員は冒頭、「怖いから使わないのではなく、使い倒してこそ未来が開ける」と力強く語りました。自民党AI PTが2024年・2025年に発表したホワイトペーパーは、33回のミーティングと20往復の修正を経て完成。その核心は「競争力強化と安全性確保の両輪」です。


- ソフトロー主体:企業が自らリスクを評価し、ガイドラインに沿って活用

- 最小限のハードロー:極めて大きなリスクを持つAIモデルにのみ法規制を適用

- 第3の道:米国の完全自由路線でも、EUの包括規制でもない、バランス型アプローチ


この方針は海外の大手AI企業からも「実用的で現実的」と高評価を得ているそうです。



日本が抱える「有事」とチャンス


 小森議員は「少子高齢化・人手不足である日本は課題最先進国と言われています。だからこそAI導入のタイミングは今が最適」と指摘しました。人口が多い国での若年失業は省力化が社会問題を生みますが、日本では逆に社会機能を維持する切り札になります。


 さらに、ここで生まれたソリューションは「課題先進国モデル」として海外輸出も可能。オイルショック後の省エネ技術が日本の産業を支えたように、AI活用ノウハウが次の成長エンジンになる可能性をご教示くださいました。


衆議院議員 小森卓郎様による講演
衆議院議員 小森卓郎様による講演

製造現場でのAI導入実例|塗装工程の効率化


職人から嫌われる… そんな状態から少しずつ変化が


 建装Plusでは、家具塗装の調色作業に生成AIを導入しました。正直、現場の最初の雰囲気は「IT嫌い。AIなんてもってのほか」という空気でした。

 職人の世界では「手を動かし、技術は身を持って学べ」が基本。わけのわからないツールに時間を割くことへの抵抗感は強かったのです。


 それでも、入社2年目で塗装が苦手だった私が「AIで塗装のコツを学びたい」と提案したところ、意外な展開が待っていました。



AIは70点。でも、そこから対話が生まれた


 AIが出した調色レシピは、正直70点でした。完璧ではない。でも、その ”70点の叩き台” を持って職人に相談すると、「ここはこうした方がいい」「この色の組み合わせは間違っている」と、まんざらでもない様子でアドバイスをくれたのです。


 結果として、AIと職人の協働で質の高い調色を実現。コストは削減され、有機溶剤の使用量も減って環境負荷も低減しました。


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現場の空気が変わった瞬間


 この成功体験が転機でした。職人たちが「AIって、こんなこともできるの?」「あれはどう?」と質問してくるようになったのです。数字的な成果(コスト削減・環境改善)も大事ですが、「AIを使ってみようかな」という風土が生まれたことが最大の収穫でした。


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建装Plus 唐仁原哲大氏による講演
建装Plus 唐仁原哲大氏による講演

建装Plus流 AIを現場に根付かせる3つのコツ


1. 小さく始めて、楽しむ


音声入力(SuperWhisper、AquaVoice)、ファイルのリネーム自動化、議事録作成など、日常の「ちょっと面倒」をAIに任せてみましょう。成功体験が次の一歩を後押しします。



2. エンターテイメント性を持たせる


Google Geminiの「ストーリーブック」機能を使えば、社内業務の内容を絵本風に変換できます。専門的な内容も、キャラクターが登場する物語にすれば親しみやすくなり、現場の抵抗感が薄れます。



3. 最後の確認は人間が行う


AIは「ハルシネーション(もっともらしい嘘)」を平気でつきます。出力を鵜呑みにせず、人間が最終チェックする習慣をつければ、大きな失敗は防げます。




まとめ


 講演を通じて、改めて実感したのは「AIは怖がるものではなく、使い倒すもの」ということです。日本は人手不足という課題先進国だからこそ、AI活用で社会機能を維持し、そのノウハウを世界に発信できる立場にあります。


今日からできる一歩

 まずはChatGPTで、日常の「ちょっと面倒」を相談してみてください。ハッとする気付き、新たな学びが生まれます。その小さな成功体験が、少しずつ組織全体の変化につながっていきます。


 建装Plusでは、今後もAI活用の実例や現場の声を発信していきます。ご質問やご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。

 工場見学や塗装体験ワークショップ、生成AI活用にご興味のある企業の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。建築塗装・工場リノベーションに関する内容も大歓迎です!


建装Plus は、様々なお客様のニーズにお答えできるように努めてまいります。


これからも建装Plusをどうぞよろしくお願いいたします。







建装Plus では 家具・什器・建材塗装や工場リノベーションなど幅広くワンストップで提供しております。施工事例につきましても、ぜひ御覧ください。




登壇の機会をくださった金沢青年会議所の皆様、そして衆議院議員 小森卓郎様に心より感謝申し上げます。






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